揺るがない幸せが、ただ欲しいのです

切り取られた半身を思い出した。そうだ、だから身体が震えていたんだった。今までのことを思い出して、本当にこれが最後なんだと私全部で理解した、その瞬間から、私の身体は半分になっていた。血が出たわけでも、ほんとに半分になったわけでもない。当たり前。君がこう呼んで欲しいと言った、「片割れ」の意味。居なくなった瞬間、痕に残った。心にも、身体にも、刻み込まれた。身体中の力と、何かが抜け落ちた。何度も書いて、書くたびに何か違うと感じて、何度も消した。感情にコトバが追いつかなかった。だから、まっすぐに、正直な気持ちを、飾ることのないハダカのまんまで、綴ろうとした。震える手で、何度も。出てきた言葉は、紛れもない私自身。
タイトルは、くるり『春風』より引用。